村上春樹の翻訳者について語るときに我々の語ること
Wed 29 May 2024 9:45 AM - 5:00 PM JST
早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー), 東京, 169-0051
Description
文芸翻訳者の役割は訳すことだけに留まらない。訳者は信頼できる海外文学の奨励者であり(Croft 2021)、原作者の代表であるほか、ソーシャルメディアや文学ジャーナルや文芸イベントを通じて海外文学情報を発信して営業的な役割もする。村上春樹の翻訳者も例外ではない。例えば、台湾語の翻訳者である頼明珠は、台湾の村上ファンにとって作家に一番近い存在であり、作品や村上自身についての質問が多数寄せられる (Lai 2017 personal correspondence)。同様に、デンマーク語の翻訳者メッテ・ホルムは、ドキュメンタリー映画『ドリーミング ムラカミ』 (Anjaan 2017) を通して村上の小説をデンマーク語に訳していく過程を語り、日本語を読めない読者がそれまで知らなかった村上文学の世界を提供している。このように、村上春樹の訳者たちは、村上文学が世界でどのように出版され、読まれ、受容されるかに影響を与える力が大いにあるといえる。
この国際シンポジウムは、村上の翻訳者自身と、彼らの村上文学の翻訳出版における役割の重要さにスポットライトをあてることを目的とする。
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Location
早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー), 東京, 169-0051